今日3日間の謹慎が明け、登城の許しが出た。
短期間と言えど、城から離れて過ごした日々は、己の勤めのありようを客観的に考えるには十分な時間であった。
「やっと帰って来てくれたね」
殿の部屋に挨拶に向かうより先に、廊下で殿と鉢合わせた。
どうやら、殿は俺を迎えるために城の入口まで出ようとしていたらしい。
「よりあにがいないとつまらないよ」
部屋で殿は茶をすすり、寂しげな顔つきでそう言った。
俺が不在の間は頼蔵が付いていたようだが、俺ほど気兼ねなく過ごすことはできなかったようだ。
「今後はあのようなことを起こさぬよう、よく己を戒めて参りました。この3日分も含め、これからは今まで以上に御奉公に励みます」
「わかった。じゃあ、塗り溜めた3日分の絵を見てみてよ」
殿は嬉しそうに、側に置いていた紙の束を俺の前に置いた。
以前ならば溜め息が出ただろうが、俺を第一に考えてくれている殿様の御ため、いや殿様の御ためと言わずとも、喜んで拝見させていただいた。
短期間と言えど、城から離れて過ごした日々は、己の勤めのありようを客観的に考えるには十分な時間であった。
「やっと帰って来てくれたね」
殿の部屋に挨拶に向かうより先に、廊下で殿と鉢合わせた。
どうやら、殿は俺を迎えるために城の入口まで出ようとしていたらしい。
「よりあにがいないとつまらないよ」
部屋で殿は茶をすすり、寂しげな顔つきでそう言った。
俺が不在の間は頼蔵が付いていたようだが、俺ほど気兼ねなく過ごすことはできなかったようだ。
「今後はあのようなことを起こさぬよう、よく己を戒めて参りました。この3日分も含め、これからは今まで以上に御奉公に励みます」
「わかった。じゃあ、塗り溜めた3日分の絵を見てみてよ」
殿は嬉しそうに、側に置いていた紙の束を俺の前に置いた。
以前ならば溜め息が出ただろうが、俺を第一に考えてくれている殿様の御ため、いや殿様の御ためと言わずとも、喜んで拝見させていただいた。
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