まるで昨日の雨模様が嘘であるかのように、今日は朝から快晴だった。
先日洗濯に出し損ねた襟巻きを洗濯担当の者に渡すと、夕方には仕上がりよく乾いて手元に返ってきた。
「よりあに、前も襟巻き洗ってなかったっけ?」
返ってきた襟巻きの山を見て、殿が俺に尋ねた。
「1日中身につけるものですから、まめに洗って清潔にしておきたいのですよ」
俺がそう答えると、殿は「綺麗好きだね」と微笑んだ。
そのとき、部屋の隅に置かれた殿の手拭がふと目に入った。
考えてみると、ここ1,2ヶ月ほど部屋のあちこちで見掛けている。
もしやと思いつつ、殿に「あれはどれくらい使っているのか」と訊くと、
「1ヶ月?2ヶ月くらいかな」
と平然とした答えが返ってきた。
いくらなんでも、手拭を2ヶ月も使い続けるなど衛生上あってはならないことである。
殿様の御ため、俺はその手拭をすぐさま洗濯場に持って行き、明日一番に洗うよう言いつけた。
殿曰く、
「キジ馬の刺繍がしてあるから、お気に入りなんだよ」
子供ではないのだから、せめて適度に清潔に保ちながら愛用して欲しいものである。
先日洗濯に出し損ねた襟巻きを洗濯担当の者に渡すと、夕方には仕上がりよく乾いて手元に返ってきた。
「よりあに、前も襟巻き洗ってなかったっけ?」
返ってきた襟巻きの山を見て、殿が俺に尋ねた。
「1日中身につけるものですから、まめに洗って清潔にしておきたいのですよ」
俺がそう答えると、殿は「綺麗好きだね」と微笑んだ。
そのとき、部屋の隅に置かれた殿の手拭がふと目に入った。
考えてみると、ここ1,2ヶ月ほど部屋のあちこちで見掛けている。
もしやと思いつつ、殿に「あれはどれくらい使っているのか」と訊くと、
「1ヶ月?2ヶ月くらいかな」
と平然とした答えが返ってきた。
いくらなんでも、手拭を2ヶ月も使い続けるなど衛生上あってはならないことである。
殿様の御ため、俺はその手拭をすぐさま洗濯場に持って行き、明日一番に洗うよう言いつけた。
殿曰く、
「キジ馬の刺繍がしてあるから、お気に入りなんだよ」
子供ではないのだから、せめて適度に清潔に保ちながら愛用して欲しいものである。
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