会議を終えて部屋を出ると、いつの間にか雨が降り始めていた。
気が付いた頃は小雨だったが、すぐに土砂降りになった。
「キジ馬、遊びに出てるのに」
柵から身を乗り出して空を見上げ、殿が慌てて言った。
殿様の御ため、俺は殿と手分けして城の内外を探し回った。
すると、軒下からキジ馬の鳴き声が聞こえてきた。
鳴き声はキジ馬と言えど、野生のものがただ雨宿りをしていることもある。
俺は下に降りて軒下を覗き込んだ。
キジ馬と目が合い、こちらに寄ってきたので殿のキジ馬だと判断した。
俺はキジ馬を廊下に抱き上げて、持っていた手拭で体を拭いてやった。
他所のくにの家臣ならば、このような雑用は殿の身勝手だと受け取る者もあるだろう。
しかし、俺はこのようなことも嫌いではない。
周りの者に馬鹿正直だと言われても構わない。
家臣という身分をわきまえ、「殿に仕えてやっている」のではなく「殿に仕えさせて頂いている」という謙虚な姿勢を忘れずにいなければならないと思うのだ。
気が付いた頃は小雨だったが、すぐに土砂降りになった。
「キジ馬、遊びに出てるのに」
柵から身を乗り出して空を見上げ、殿が慌てて言った。
殿様の御ため、俺は殿と手分けして城の内外を探し回った。
すると、軒下からキジ馬の鳴き声が聞こえてきた。
鳴き声はキジ馬と言えど、野生のものがただ雨宿りをしていることもある。
俺は下に降りて軒下を覗き込んだ。
キジ馬と目が合い、こちらに寄ってきたので殿のキジ馬だと判断した。
俺はキジ馬を廊下に抱き上げて、持っていた手拭で体を拭いてやった。
他所のくにの家臣ならば、このような雑用は殿の身勝手だと受け取る者もあるだろう。
しかし、俺はこのようなことも嫌いではない。
周りの者に馬鹿正直だと言われても構わない。
家臣という身分をわきまえ、「殿に仕えてやっている」のではなく「殿に仕えさせて頂いている」という謙虚な姿勢を忘れずにいなければならないと思うのだ。
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