秋に入る風呂は良い。
空気は冬のように冷たすぎず、澄んだ夜空が美しい。
虫の鳴き声を聞きながら、ゆっくりと湯に浸かることができる。
風呂に入る時間は、殿の前を失礼して自室に下がる夜8時ごろだ。
都合によって、湯は川の水を沸かしたものや球磨の温泉水が使われている。
やはり温泉水のほうが滑らかで温かく感じられる。
仕事をしていると、面白くないことも、やりがいのあることも両方あるものだ。
城勤めを始めた頃は、仕事の勝手や人間関係の在り方が分からず、不甲斐ない思いを幾度も繰り返した。
神経の太い俺でも、それなりに落ち込んだものだった。
それを忘れられる場所が風呂だった。
ただ湯に浸かり、外を眺めていただけだが、なににも流されずに己の流れを作り上げている景色を見ていると、自分の置かれている状況など気にするまでもないことだと考えることができた。
そして、時が経つにつれて、とにかく仕事場に自分の居場所を作るため、自分を守るための仕事ではなく、殿様の御ための仕事を考えられる余裕が生まれてきた。
いまの俺が家臣として可であるか不可であるかは置いておいて、俺のすべては風呂で休息を入れることから始まった。
現在もそれは変わらない。
殿様の御ためを考え直し、より良くしていくための場所である。
空気は冬のように冷たすぎず、澄んだ夜空が美しい。
虫の鳴き声を聞きながら、ゆっくりと湯に浸かることができる。
風呂に入る時間は、殿の前を失礼して自室に下がる夜8時ごろだ。
都合によって、湯は川の水を沸かしたものや球磨の温泉水が使われている。
やはり温泉水のほうが滑らかで温かく感じられる。
仕事をしていると、面白くないことも、やりがいのあることも両方あるものだ。
城勤めを始めた頃は、仕事の勝手や人間関係の在り方が分からず、不甲斐ない思いを幾度も繰り返した。
神経の太い俺でも、それなりに落ち込んだものだった。
それを忘れられる場所が風呂だった。
ただ湯に浸かり、外を眺めていただけだが、なににも流されずに己の流れを作り上げている景色を見ていると、自分の置かれている状況など気にするまでもないことだと考えることができた。
そして、時が経つにつれて、とにかく仕事場に自分の居場所を作るため、自分を守るための仕事ではなく、殿様の御ための仕事を考えられる余裕が生まれてきた。
いまの俺が家臣として可であるか不可であるかは置いておいて、俺のすべては風呂で休息を入れることから始まった。
現在もそれは変わらない。
殿様の御ためを考え直し、より良くしていくための場所である。
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