「よりあにっていい名前してるよね」
畳に寝転がって家臣の名簿をめくっていた殿が突然呟いた。
「それは有難うございます」
俺はとりあえず礼を言いつつも、なにか下心でもあるのかと不可解な気分になった。
「犬は忠義に厚いって言うし、僕にとってよりあには頼りになるお兄さんみたいだしね」
殿は起き上がって名簿を棚にしまい、俺の隣に座った。
「長智みたいに、秀吉さんに側に来てくれって言われたら、行く?」
「行くわけがないでしょう」
俺は筆を置き、姿勢を正して答えた。
「私にとっての殿は頼房様だけ。私はその殿様の御ためにしか働きません」
殿は「うん」と頷いた。
畳に寝転がって家臣の名簿をめくっていた殿が突然呟いた。
「それは有難うございます」
俺はとりあえず礼を言いつつも、なにか下心でもあるのかと不可解な気分になった。
「犬は忠義に厚いって言うし、僕にとってよりあには頼りになるお兄さんみたいだしね」
殿は起き上がって名簿を棚にしまい、俺の隣に座った。
「長智みたいに、秀吉さんに側に来てくれって言われたら、行く?」
「行くわけがないでしょう」
俺は筆を置き、姿勢を正して答えた。
「私にとっての殿は頼房様だけ。私はその殿様の御ためにしか働きません」
殿は「うん」と頷いた。
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