朝方まで呑んだ挙句、目が覚めたのは陽が西に傾き始めた頃だった。
やはり、普段呑まないだけに色々と災難に遭ったが、酔い潰れて周囲に迷惑を掛けるようなことは無かったそうなので安堵した。
殿は毎度の如くよく呑みよく食べ、機嫌よく家臣たちと騒いでいた。
そんな中、穏やかに酒を嗜んでいたのが岡本頼氏殿であった。
俺は頼氏殿の話を聞きたいと思い、隣の席に邪魔した。
頼氏殿は家臣団の中でも古参格であり、今でも槍においては右に出るものがいないほどの名手である。
俺を含め、多くの者が彼に槍を教わったことがある。
頼氏殿が仕事で忙しいため、日頃会うこともないが、俺が挨拶すると快く酌をしてくれた。
「この間風邪を引いたと聞いたけれども、もう大丈夫なのですか」
俺がすでに治りましたと答えると、
「体は大事にしなさいね。壊すとなにもできなくなりますから」
と、温厚な性格の頼氏殿は、話し方も穏やかにそう言った。
俺は酒や料理を楽しみながら、今の仕事のことや過去の合戦のことなど、様々なことを聞いた。
とくに話の中に俺や頼蔵の父が出てくると、より聞き応えが増した。
仕事の先輩でもあり、人生の先輩でもある頼氏殿から聞いた言葉には励まされ、また今後の殿様の御ために活かせることばかりであった。
大変有意義な忘年会になったことを嬉しく思う。
やはり、普段呑まないだけに色々と災難に遭ったが、酔い潰れて周囲に迷惑を掛けるようなことは無かったそうなので安堵した。
殿は毎度の如くよく呑みよく食べ、機嫌よく家臣たちと騒いでいた。
そんな中、穏やかに酒を嗜んでいたのが岡本頼氏殿であった。
俺は頼氏殿の話を聞きたいと思い、隣の席に邪魔した。
頼氏殿は家臣団の中でも古参格であり、今でも槍においては右に出るものがいないほどの名手である。
俺を含め、多くの者が彼に槍を教わったことがある。
頼氏殿が仕事で忙しいため、日頃会うこともないが、俺が挨拶すると快く酌をしてくれた。
「この間風邪を引いたと聞いたけれども、もう大丈夫なのですか」
俺がすでに治りましたと答えると、
「体は大事にしなさいね。壊すとなにもできなくなりますから」
と、温厚な性格の頼氏殿は、話し方も穏やかにそう言った。
俺は酒や料理を楽しみながら、今の仕事のことや過去の合戦のことなど、様々なことを聞いた。
とくに話の中に俺や頼蔵の父が出てくると、より聞き応えが増した。
仕事の先輩でもあり、人生の先輩でもある頼氏殿から聞いた言葉には励まされ、また今後の殿様の御ために活かせることばかりであった。
大変有意義な忘年会になったことを嬉しく思う。
PR
COMMENT