気に留めぬままに日が過ぎていた。
その間に、島津義弘は二の丸に茄子の苗を植えていた。
もうどうにでも好きなようにするといい。
俺は、深水頼蔵が城下の商人から借りてきた金の残高や、人夫の賃金の確認に時間を使いたい。
この作業が頼蔵との協同作業であるからには、早々に終わらせて普段の仕事に戻りたいのである。
とは言っても、義弘の茄子が好きな殿様の御ためには、黙認せざるを得ないということもある。
加えて、茄子ほどで指摘する狭量な家臣を見せ、殿に恥をかかせるわけにもいかない。
このような気を遣うことのないよう、いつの日か相良のお家が薩摩を呑み込むことを切に願う。
その間に、島津義弘は二の丸に茄子の苗を植えていた。
もうどうにでも好きなようにするといい。
俺は、深水頼蔵が城下の商人から借りてきた金の残高や、人夫の賃金の確認に時間を使いたい。
この作業が頼蔵との協同作業であるからには、早々に終わらせて普段の仕事に戻りたいのである。
とは言っても、義弘の茄子が好きな殿様の御ためには、黙認せざるを得ないということもある。
加えて、茄子ほどで指摘する狭量な家臣を見せ、殿に恥をかかせるわけにもいかない。
このような気を遣うことのないよう、いつの日か相良のお家が薩摩を呑み込むことを切に願う。
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