今日は仕事を休み、1日中部屋で寝ていた。
そろそろ昼食の時間になるという頃、殿が盆になにかを載せてやってきた。
「塩粥をつくったよ」
そう言うと、殿は盆から器を手に取り、机の上に置いた。
食欲は無かったが、殿がつくったのならと俺は匙を持って一口食べた。
塩辛い。
しかし、そんなことを言うことはもちろん、顔に出すわけにはいかない。
殿様の御ため、俺は粥をすべて食べた。
殿はその様子をにこにこと笑いながら見ていた。
きっと、俺のために台所の者からつくり方を教わりながら懸命につくったのであろう。
そう思うと、「殿様の御ため」に食べるなど随分失礼なことだと気が付いた。
あとで喉が渇いて仕方なかったが、塩が濃いのもまた美味く感じられた。
今年一番の馳走だった。
そろそろ昼食の時間になるという頃、殿が盆になにかを載せてやってきた。
「塩粥をつくったよ」
そう言うと、殿は盆から器を手に取り、机の上に置いた。
食欲は無かったが、殿がつくったのならと俺は匙を持って一口食べた。
塩辛い。
しかし、そんなことを言うことはもちろん、顔に出すわけにはいかない。
殿様の御ため、俺は粥をすべて食べた。
殿はその様子をにこにこと笑いながら見ていた。
きっと、俺のために台所の者からつくり方を教わりながら懸命につくったのであろう。
そう思うと、「殿様の御ため」に食べるなど随分失礼なことだと気が付いた。
あとで喉が渇いて仕方なかったが、塩が濃いのもまた美味く感じられた。
今年一番の馳走だった。
PR
COMMENT